映画 「コクリコ坂」 より
少女なら大概持っていた懐かしい、淡い思い出がありました。
誰しもが、心の中に自分だけのヒロインがいます。
私も少女も頃(^^;)、古い記憶の中の純粋な気持ちを思い出しました。
10代の海は、高校2年生です。
彼女は、海軍の機関士であった父を未だに慕っています。父は、朝鮮戦争で撃沈され亡くなったのです。彼女は、いつか父が彼女の元に帰ってくることを心待ちして、父が自分の居場所がわかるように、毎日旗を揚げています。
そんな日常の中、一人の運命的な出会いをします。1学年上の少年です。彼女は、彼に次第に惹かれて行き、親近感を抱きます。しかし、彼女と彼の運命には、困難なことが起こります。彼女は、苦しみながらも、自分の気持ちを強くもち、最後まで信念を貫こうとします。
ここで、映画のストーリーを語ることはしませんが、感銘を受けたことだけを書きたいと思いました。
終盤で、涙が止まりませんでした。それは、激しい感情や感動というのではなく、単純で、純朴、そして心が満ち足りた感覚によるものでした。
映画が終わってからも、気持ちが落ち着いた安心感で満たされていました。
そういえば、これまで宮崎アニメで、ガッカリしたことはなかったように思います。
この映画は、宮崎駿さんが企画、脚本をして息子の吾郎さんが監督した作品です。
この親子は、少女に託して人生のすばらしさや感動を創り出して行く共同作業のバトンを渡したのかと思われます。
たとえ年を重ねても、幼くかわいい日々を覚えていて、そこからまた人生を謳歌していきたいですね。
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