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2011年10月12日水曜日

第三話「死」について(5)

私が若い頃 "The Whole Earth Catalogue 全地球カタログ" というすごい出版物があって、私と同じ世代ではバイブルのように扱われていました。それはステュアート・ブランドという人が、ここからそれほど遠くないメンローパークで制作したもので、彼の詩的なタッチで彩られていました。1960年代の終わり頃はパソコンもDTPもない時代ですから、全てタイプライターとハサミとポラロイドカメラで作られていました。それはまるでグーグルのペーパーバック版のようなもので、グーグルが35年遡って登場したかのような理想的な本で、すごいツールと壮大な概念に溢れかえっていました。
スチュアートと彼のチームは ”The Whole Earth Catalogue” を何度か発行しましたが、ひと通りの内容を網羅した時点で最終号を出しました。それは1970年代半ばで、私がちょうど君たちの年代だった頃です。最終号の裏表紙は、朝早い田舎道の写真だったのですが、それはヒッチハイクの経験があればどこか見たことある光景でした。写真の下には "Stay hungry, Stay foolish." という言葉が書かれていたのです。 Stay hungry, Stay foolish. それが、発行者の最後の言葉だったのです。それ以来、私は常に自分自身そうありたいと願ってきました。そしていま、卒業して新しい人生を踏み出す君たちに、同じことを願います。
Stay hungry, Stay foolish.
空腹であれ、バカであれ。
ご清聴ありがとうございました。
(スタンフォード大学ニュースより引用)




2011年10月10日月曜日

第三話「死」(2)

やがては死ぬのだということを自分に言い聞かせることは、自分が大きな決断をする上で、これまでにない重要な決めてとなっています。
過度の期待や、プライド、躊躇や失敗への恐れなどのあらゆることは、死に直面すれば、跡形もなく消え去り、本当に重要なことだけが残るのです。
自分の命が尽きるということを自覚することは、喪失感にさいなまれないための良き方法はです。
偽りなきありのままの真実の姿であるならば、自分の心に忠実に生きていけないことはないはずです。

1年ほど前に私はガンであることを診断されました。私は朝の7:30からスキャンされ、その結果腫瘍は膵臓にあることがわかりました。私は膵臓とはどんな働きをするのかすら知りませんでした。医者が言うには、私のガンは治る見込みがないタイプのガンであり、余命は3カ月から6カ月だということでした。
医者からは私に家に帰って物事を整理するようにアドバイスがありました。それは、医者の用語では死の準備をしなさいということなのです。つまり、子供達にこれからの10年間のことを数ヶ月間で教えてきなさいというものでした。そして、全てのことが家族にとってできるだけ簡単に確実うまくいくようにするための自宅への帰還。すなわち、別れを告げるためという意味でした。




2011年10月9日日曜日

第三話「死」

スピーチの最後の話しは、人生の生き方への重要な示唆が豊富なため、割愛できないので、いくつかに分割していきます。

死についての第三話 (1)

17歳の時に読んだ本の中に次のような言葉がありました。それを引用します。
「毎日を人生の最後の日であるかのように生きていくと、後にそれが一番正しい生き方だと分かるものだ」その言葉にたいへん感動し、それ以来33年間、毎朝鏡に向かって自分自身に問いただすのです。「もし今日が私の人生の最後の日であるならば、一体自分は何をやりたいのだろうか...」と
その答えが何であれ、残された僅かな時間で、何かを変える必要があることがわかってくるのです。




2011年10月8日土曜日

第二話「愛と喪失」

第二話は、スティーブが20歳で起業して、30歳で自分の会社から解雇されるという得たものと失ったものについてです。
しかし、彼は決して自分の信念を諦めることなく、自分の作ったアップルに対して愛情を持ち続けていました。アップルから解雇されたのち、一から出発し最も創造性の豊かな分野の仕事に携わることになりましたが、そのことが後にアップルに戻った時、アップルにとっての一連の革命をもたらすことになったのです。

第二話「愛と喪失」より

もし、あの時アップルをクビになっていなかったら、今日のアップルにはなっていなかったことは明らかです。それは、とてつもない苦い薬を飲まされているようなものでした。しかし、思うに、患者にとっては、良薬口に苦し…必要だったのです。
人生とは時には、辛い試練を与えるものです。(レンガを頭に投げつけるような)
私は今でも、あの時の私を支え続けたのは、自分がしてきたことをこよなく愛してきたからだと確信します。自分が人生において、本当にやり遂げたいということを見つけなければなりません。そして、それは、仕事においても、愛する人に対しても同様の真実なのです。
仕事は、人生の大部分を占めていくことになるのですから、本当に満足のいく仕事をするとは、自分が素晴らしいと思う仕事をすること。そして、偉大な仕事をする唯一の方法とは、自分が好きなことを仕事にすることなのです。
もし、まだそれが見つからないならば、見つけるまで探し続けなさい。立ち止まってはいけません。心の問題と同じでそれが見つかった時にわかるものです。素晴らしい人間関係と同じで、年を経るごとにより良くなっていきます。見つけるまで、探し続けなさい。決して立ち止まらずに。




2011年10月7日金曜日

第一話「点と点をつなぐ」

スティーブ・ジョブズが50歳の時にスタンフォード大学で行った素晴らしい講演を振り返っていきたいと思います。
本当に彼を失ったことは惜しいですが、しかし彼のエネルギッシュな魂はここに生きています。
彼を偲んで、名スピーチの一部をお届けします。
第一話「点と点を結ぶ」より

もし私が落第していなかったら、書道のクラスを受講することは
なかったであろうし、そうなればパーソナルコンピュータの美しいフォント技術を生み出すことがなかったことでしょう。勿論その時、学生時代は結果を導き出すことを予想だにもしなかったのです。しかし、10年後になって振り返ると、物事の成り行きが点と点を結ぶ結果につながったことがよくわかりました。

もう一度言います。物事の先は見えません。後になって初めてつながることが分かるのです。ですから、今、必要なのは、点と点が未来につながることを信じていくことなのです。自分の本質、運命、人生、宿命、何であれ、信じていくべきなのです。この方法は、決して自分を裏切らないですし、私においては人生の困難を乗り越えてきた秘訣なのです。









2011年10月6日木曜日

安らかにお眠り下さい

親愛なるスティーブ ジョブズ様

あなたの偉大な功績に感謝とすると同時に、お別れをしなければならないことが辛いです。
しかし、あなたと共に生きていられたことには、たいへん光栄に思えますし、あなたからたくさん楽しみを享受しました。
あなたの類い稀な才能と豊かな発想力に魅せられて、仮想空間の中に引き込まれ、とうとう雲の入り口までやってきました。
これからもあなたの発想は、私たちに次から次への素敵な空間を導いてくれることでしょう。
きっと大胆に愉快に冒険旅行を楽しんでいることでしょう。あなたのことはいつまでも忘れません。それでは、また!