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2011年10月10日月曜日

第三話「死」(2)

やがては死ぬのだということを自分に言い聞かせることは、自分が大きな決断をする上で、これまでにない重要な決めてとなっています。
過度の期待や、プライド、躊躇や失敗への恐れなどのあらゆることは、死に直面すれば、跡形もなく消え去り、本当に重要なことだけが残るのです。
自分の命が尽きるということを自覚することは、喪失感にさいなまれないための良き方法はです。
偽りなきありのままの真実の姿であるならば、自分の心に忠実に生きていけないことはないはずです。

1年ほど前に私はガンであることを診断されました。私は朝の7:30からスキャンされ、その結果腫瘍は膵臓にあることがわかりました。私は膵臓とはどんな働きをするのかすら知りませんでした。医者が言うには、私のガンは治る見込みがないタイプのガンであり、余命は3カ月から6カ月だということでした。
医者からは私に家に帰って物事を整理するようにアドバイスがありました。それは、医者の用語では死の準備をしなさいということなのです。つまり、子供達にこれからの10年間のことを数ヶ月間で教えてきなさいというものでした。そして、全てのことが家族にとってできるだけ簡単に確実うまくいくようにするための自宅への帰還。すなわち、別れを告げるためという意味でした。




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