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2011年10月14日金曜日

特別な人は誰もいない

物事はだんだん古くなっていきます。勿論、生きとし生けるこの世の生き物、人間や他の動植物しかり。
古いものは新しいものに代わり死に絶えていきますが、今新たなものも、やがては古くなると、スティーブジョブズが、スピーチの中で言っていました。
彼はまた、死は生の最高傑作であるとも言っていました。
死期を意識しながら、そうであるがゆえに、彼は時間と戦っていたであろうし、若き人々には、人生の限られた時間を無駄にするなと忠告していました。
彼の人生は素晴らしく、そして死もまた素晴らしいものでした。
それは彼が天才で、有名で名高い人であったからではなく、彼自身のための人生が素晴らしかったからです。

ちょうど今、近所の老婦人の方がお亡くなりになりました。御年90歳、ご家族の方は、故人は静かに痛むことはなく、まるで眠るかのように安らかに逝去されたと語られました。
3人の子供達に、5人の孫そして7人のひ孫を持ち、特別な才能も、名もなく、ただ普通の女性で、妻であり、母でした。
死は一様に等しく誰にでもやってきます。
生と死を目の前にすると、何の評価も差もないのだなと気づきます。ただ、自分ひとりが人生との関わりを特別に持っているだけなのです。

人のために生きたり(死んだり)できないように、人の命と交換はできません。ただ言えることは、良く生きた証は、良い死に表れるということです。

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